読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

佐々木正悟のメンタルハック

メンタルハックをテーマにおいたビジネス書作家・佐々木正悟のブログです。ビジネス書作家のワークスタイルを中心に書いていきます

「小説を書くのをやめろ」という手紙

 私は小説家ですから、いろんな迷惑をこうむります。(中略)

 ずいぶん前のことですが、或る青年からこんな手紙が来ました。


三島由紀夫君(やれやれこの女学生好きのするペンネームよ)(中略)


 君に忠告する。それだけ名声を得たらもう女にももてるだろう。しつこさのあまり女に嫌われることもあるまい。小説を書くのをやめろ。川端論かなにかで言っていたつまらない自己弁護はよせ。何も書くな。

 

不道徳教育講座 (角川文庫)
不道徳教育講座 (角川文庫) 三島 由紀夫

角川書店 1967-11-17
売り上げランキング : 2647


Amazonで詳しく見る by G-Tools

 

 

いや、すごいですね。

アマゾンのレビューなんて、まだまだ生ぬるいと思えるくらい。
世の中やっぱり広いものです。

今はむしろ、Amazonに「中傷」を書くこともできれば、著者本人がSNSをやっていたりするんで、なぜか発生するやり場のない怒りが、ここまでたまることがむしろ少なくなっているのかもしれません。(そんなこともないか)。

やはりだいぶ昔ですが、手塚治虫さんが『ばるぼら』という作品の中で、主人公の耽美派の作家が、読者に殺意を抱かれるという不気味な小話を収録していました。
なんでもその殺意を抱いた読者さんは、奥さんがその作家に「恋をしてしまった」というのが許せなかったというのです。

ばるぼら 1
ばるぼら 1 手塚治虫

手塚プロダクション 2014-04-25
売り上げランキング :


Amazonで詳しく見る by G-Tools

一面識もない二十歳の青年から、いきなり君づけで呼ばれて、ぞんざいな言葉づかいで気易く話されて、ふつうの人ならおどろくだろうが、私などは、めでたい新年に、「賀正、ばかやろう、くたばってしまえ」などという年賀状を、未知の読者からもらったりする職業柄、そんなに驚かない。

(引用元は冒頭引用と同じ)