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佐々木正悟のメンタルハック

メンタルハックをテーマにおいたビジネス書作家・佐々木正悟のブログです。ビジネス書作家のワークスタイルを中心に書いていきます

漠然とした不安を感じたら

「漠然とした不安につきまとわれる」という「性格なんだ」と訴える方が、ときどきいらっしゃいます。

「何とかならないだろうか・・・」とおっしゃるのですが、この種の問い合わせはいつもそうなのですが、尋ねている人自身が考えているとおり、「漠然とした不安にはこれ!」というものが、解決になるケースはあまりない。

しかし、同じ問題を意識しつつ、そこまで困ってない人がいることも事実。そういう「メンタリティはどうしたら持てるのか?」となるわけですが。

さいきん「お金の不安」について連載記事をちょっと追っているんですが、お金にもなるほど、似たような「漠然とした不安」があり、「専門家」というのはそういうことをよくご存じだと、思いました。

 

お金の不安って本当に漠然としていることが多いんです。
「貯めないといけないんだろうなー」「このままじゃ足りないんだろうなー」と思っていても、
貯めるにしてもいくらを目指しているのか
実際、今いくら持っているのか
この2点がすごく曖昧なまま「なんとかしなきゃなー」となるケースが多い。
お金に限ったことではありませんが、「漠然とした課題」「ぼんやりした不安」を解決することはできません。

お金の不安を感じたら、まず「持っているもの」を確認しよう

 

 

なるほどそうです。

これを時間に適用すると「タスクシュート」になるのですが、今回の「漠然とした不安」については、別方向からのアプローチもあります。

ヒトに限りませんが、ヒトを始めとする生き物は、不安になりやすいのです。と言うよりも、不安になりやすい方が生き延びやすかったため、無意味に不安にさいなまれる遺伝子を持った個体が生き延びてきている、と言った方がいいでしょう。

マーマレードを塗ったトーストを落とすと、決まってマーマレードが下になる。これはマーフィの法則ですが、記憶の性質を示しています。悪い出来事の方をよく覚えておくクセが人の脳にはあるのです。

私たちの脳は、悪いことをよいことよりもよく覚えるように、作られています。だから、むしろ自己啓発などで「よいことを思い起こそう」という「運動」が登場するくらいなのです。それは意識的にやらないと難しい。ロボットならこういう偏りはないはずです。

そういう脳は「予期不安」を簡単に生み出します。先が見えないと、夜が暗いと「悪いことが待っている」と勝手に考え始める。カサカサ音がすると、「何か邪悪な物が隠れている」と勝手に考え出す。いいことが続くと、そろそろ悪いことが起こりそうだ、と不安になる。ぜんぜん合理的ではないのですが、それは、脳が常時作りだす「予期不安」に対して、ただ後から解釈を付け加えているだけだから、合理的であるはずがないわけです。

しかし、繰り返しになりますが「大自然」の中で生きていた場合、ムダにぶるぶる震えていた生き物のほうが、そうでなかったものより、生き残りやすかったでしょう。その子孫であり、しかもその頃の遺伝子をそのまんま受け継いでいる私たちは、依然としてムダにぶるぶる震えがちです。ただその対象が「深くて暗い闇夜」から「少子高齢化の未来」に変化しただけです。

不安がなくせないのは、不安要素がなくならないからではなくて、不安は常に私たちの脳内のプログラムのようなものによって生み出されつづけているからなのです。「少子高齢化」だのはただ、この不安をうまく説明づけるための材料に過ぎません。