佐々木正悟のメンタルハック

メンタルハックをテーマにおいたビジネス書作家・佐々木正悟のブログです。ビジネス書作家のワークスタイルを中心に書いていきます

自分の幸せと自分の遺伝子の目標

シゴタノ!で大橋さんが「恩師」ではなく「本師」ということを書かれています。

私にはそこまでピンポイントでこれ!と言える本は、思い浮かびませんが、明らかに自分の考えにかなり根底から揺さぶりをかけた本はいくつかあって、『利己的な遺伝子』は間違いなくそういう本の1つです。

 

 

利己的な遺伝子 <増補新装版>
利己的な遺伝子 <増補新装版> リチャード・ドーキンス 日高 敏隆

紀伊國屋書店 2006-05-01
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この本を読みおえたとき、私はかなり気分が悪くなったのをよく覚えています。それくらい「おまえの個人的な願望などに、本質的な意味は何もないのだ」ということを突きつけられた気がしました。

それまでもニヒリズムの哲学には、大学時代が1990年代ということもあって、慣れているといえば慣れている気でいましたが、哲学は「しょせんは科学とはみなしていなかった」ということもあって、いわばうまく身をかわせていたのでしょう。

でも「遺伝子学」は、私には非常に科学的に感じられたので、これは全く衝撃的だったわけです。

そして、結局ドーキンスは正しそうだということを、1年、1年と生きるほど、説得さされています。特に子どもを持って以来、そういう気がしてきました。なるほど自分など「ただの乗物」なのかもしれない。ムスメが生き延びられるなら、自分など焼肉になっても、いざとなればかまわないような気がしてしまいます。(まあ、自分は腹の据わった人間ではないため、そういう時には無様そうですが)。

なにより、以前はそういう「思想」に気分が悪くなったのに、最近は、少なくとも考えるだけならむしろ、気分が良くなる自分がいるのです。

なるほどそうなってくると、父母の、そして祖父母の「生来持っていた願望」というのはいったい何だったんだろうというのが少しは気になります。

(このような流れから、私は「遺伝子視点」には保守寄りの感情と相性がいいと思うので、以前よりは自分の「右傾化」に警戒するようになっています)。

という「本師」の思想に左右されてみて、たとえば次のような本は、良書だと私には思えます。というのも、個人的な幸・不幸というモノは、「乗物視点」だとどうしても不条理以外の何ものでもないことがしばしばあるわけですが、「遺伝子視点」ならまた違う希望が見えてくるからです。そしてそれに感情移入することだって、あながちできない相談ではないからです。

 

さて、本書の大部分は、私が「もう少しゆとりがあるとき」より、さらにもう少しゆとりがあるが、けっして幸せな気分ではないときに書いたものである。
ヒトの脳にはクセがある: 動物行動学的人間論 (新潮選書)
ヒトの脳にはクセがある: 動物行動学的人間論 (新潮選書) 小林 朋道

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