佐々木正悟のメンタルハック

メンタルハックをテーマにおいたビジネス書作家・佐々木正悟のブログです。ビジネス書作家のワークスタイルを中心に書いていきます

小説を読む効用

小説でも映画などでも同じですが、人は別に効能を求めてフィクションに接するわけではありません。

が、結果としてにせよ、日常生活に必要な効用が得られることも少なくなくて、これがなかったら人はかなり苦労することになるだろうとは簡単に想像できます。

そういう意味では人間というのはやっぱりかなり奇妙な生き物です。他の動物では考えられないことでしょう。

どんなにライフハックしても「改善」に努めても、日常生活というのはやっぱりなかなかどうしても一筋縄ではいかず、ため息をつくより他どうしようもないことに満ちあふれているものです。その理由は実に様々でしょうが。

最近『宇宙バンパイアー』という本を小説を読んでみて、「小説の効用」というものを久しぶりに強く思い出しました。タイトルからすぐ分かるとおり、かなり「ばかげた」物語なのですが、読んでみると「そんなに」ばかげてはない本でもあるのです。だいたいコリン・ウィルソンという人はそういう人なのです。

「効用」を得るには、そういう本がちょうどいい気がします。小説を読むからには現実のリアリティから意義から相対化してくれないと、早い話が「現実なんかどうでもいい!」というくらいにならないと、どうしようもありません。ありもしない話に「引き込まれる」というのは、そういうことのはずです。

でも結局戻ってきます。小説には終わりがあるし、小説の登場人物と一緒に死んだりするわけにはいかないので。

この戻ってきたとき、あまりにも現実の問題に真剣に取り組みすぎていたからうまくいかなかったような気がするなら、「効用」が充分にあったということになります。

ちなみにそういう効用なら映画のほうがいいのでは、と思われるかもしれませんし、半分賛成です。が、「宇宙バンパイアー」についていえば、それは当たってません。「映画版」もあるのですが、映画のほうは「そんなにばかげてしまっている」のです。 

宇宙ヴァンパイアー (新潮文庫)

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