佐々木正悟のメンタルハック

メンタルハックをテーマにおいたビジネス書作家・佐々木正悟のブログです。ビジネス書作家のワークスタイルを中心に書いていきます

「シンプルなタスク管理」では済まなくなってくる理由

「たすくま」のようなツールを使っていると、「そんなたいそうなものが必要なの?」という猜疑の目を向けられることも、一度や二度ではありません。ぱっと見は、たしかにパラノイアかもしれません。

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この調子で約80項目が夜ねるまで続く。わけですが、一見したところほどたいしたことではないのです。

それよりも、今のような時代にこれナシにはたしてやっていけるのか、私にはむしろそのほうが不思議なのです。

タスク管理というのは、記憶のサポートです。一番ポピュラーなのはメモとペンですが、そもそもどうして記憶のサポートが必要になるかというと、「前意識」が混乱を来すくらいに、記憶する必要のある事項があふれるからです。

前意識とは耳慣れない言葉ですが、思い出そうと思えばすぐ思い出せる記憶のことです。短期記憶とはちがいます。7±2とかいったような少ない容量ではあり得ません。今日は何日か? あなたの名前は? 今日の用事は? 行き先はどこでしょう?

問われるまでは忘れているけれど、問われれば思い出せる。思い出せるならそれは「無意識」ではなく「前意識」に納まっていると、フロイトが言いました。

これをサポートするのがメモであり、タスク管理システムなのです。メモで済むならいいのですが、返信すべきメールの数が10を超え、読みたいネットの記事が100を超え、職場で先送りにしている懸案事項が1000を超えるようになってくると、メモが飛散を始めるはずです。

「意識」と「前意識」という脳のシステムは至極便利でよくできたものです。今やるべきことだけを「意識」して、あとでやるべきことは「前意識」にいれておけばいいのです。人はそれを忘れ去って「無意識」に落とし込んだりは、普通はしません。脳はそれを勝手にやってくれます。脳ってすごい!

 

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問題は、あまりに「あとでやること」が多くなりすぎると、「あと」がいつまでたってもやってこず、そのうちに「前意識」にも保持されなくなり、「前意識」にあるはずのものが「無意識」に落ちていってしまうということです。

仕事を「今すぐ」と「後で」の2つにしか分類しない人はたくさんいます。しかし、この分類では「後で」はほぼ「やらない」になります。それを自覚しているから「今すぐ」を手いっぱい抱え込むことになってしまうのです。 「今すぐ」が多すぎるということは大問題。仕事に振り回されて、集中できず、毎日がストレスだらけになるからです。

(太字は佐々木)

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どうしても前意識の拡大と、その堅牢性を高め、できればもっと高機能なものに保管して欲しいところなのです。タスク管理システムは、その必要性によって生み出されたものです。