佐々木正悟のメンタルハック

メンタルハックをテーマにおいたビジネス書作家・佐々木正悟のブログです。ビジネス書作家のワークスタイルを中心に書いていきます

もっと心理学が知られて欲しい

 

酔うと化け物になる父がつらい(書籍扱いコミックス)

酔うと化け物になる父がつらい(書籍扱いコミックス)

 

読みました。

予想に違わずすさまじい内容で、読後に汗ダラダラです。

しかしこういった作品を読むといつも思うのですが、漫画家さんというのはすごい人々です。

この内容を作品にまとめることができるとは。

能力はもちろんのこと、そうとうの精神力を要するはずです。

これを千円弱で読むことができるというのは、自分は全くいい身分だと思うほどです。

それにしてもこういう話は、たしかにいくところにいけば「あふれている」とさえ言えなくもありませんが、どうして我が国では、心理カウンセラーがかなりの数に上るのに、このような最も必要としているところで、活用されていないのか。

実際に当人にカウンセリングにかかるという発想がそもそもないというのが、なんとも言えず溝の深さを感じさせられます。

奥様が新興宗教の信者で、アルコール依存症の本人が高いFaxに手を出してしまうなら、貧困すぎてカウンセリングにかかれない、というのとは異なる状況なのでしょう。

これだけのエピソードがありながら、ついにほとんど、アルコール依存当人の「内面」などが分からないというのが、なんとももどかしい。彼の家族区関係はいったいどんなものだったのか。きっとそうとうの「兆候」が見え隠れするはずなのですが。

漫画から分かるのは、子供を望んでなかったらしいということと、おそらく気が弱い。しかしこの程度の情報から「内面」が分かるはずもありません。目に入るのはひたすらアルコール依存です。

「心理学なんて何の役にも立たない」といった向きもあるかもしれませんが、こちらの作者さんは、大学のおそらく心理学入門的な授業での「学習性無力感」を知って、なぜかつきあうことになったこれまたアルコール依存の彼氏と別れるのです。

もちろん、5ページくらい前にわかれてもいいような話だったので、心理学の知識が決め手かどうか分かりませんが、そうは言ってもセリグマンの学習性無力感は「超」有名です。数学で言えば因数分解くらいに知られていて欲しい知見です。

それで死なずに済むことだってあるのならなおのことです。