佐々木正悟のメンタルハック

メンタルハックをテーマにおいたビジネス書作家・佐々木正悟のブログです。ビジネス書作家のワークスタイルを中心に書いていきます

【精神分析】精神分析から見た「恐怖症」

恐怖症というのは「置き換え」によって生じるものである。

心理療法家はこう説明した。

あるものにたいする正常な恐怖感や反感がほかの何かに置き換えられたときに、恐怖症が生じる。

本当の恐怖や反感を自分で認めたくないときに、人はこうした防衛的な置き換えを行う。

ビリーの場合には、彼女は自分の母親の邪悪性を認めたくなかった。

ほかの子供と同じように、ビリーもまた、母親は自分を愛しており、母親は安心できる相手であり、優しくていい人だと信じたかった。

しかし、そう信じるためには、母親の邪悪性にたいして自分が本能的にいだいている恐怖や反感からなんとかして逃げだす必要がある。

彼女は、クモにその恐怖感や反感を向けることによってそれから逃れた。悪いのはクモであって、彼女の母親ではないというわけである。

 

 

文庫 平気でうそをつく人たち 虚偽と邪悪の心理学 (草思社文庫)

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言うまでもなく「クモを怖がる」=「母親から独立したがっている」という図式が成り立つわけではありません。

こういうのはあくまでも、個々のケース次第で妥当な解釈が代わってくるものです。

ただ、「恐怖症」には「独立」に似た現象が必ず現れることは、医者でも分析家でもない私たちが知っていていいことです。

たとえば私たちはどんな人生を歩んでいても、高いところにのぼる必要がそれなりにあるでしょう。

高いところにのぼる必要はある。

しかし、高いところがこわい。

両親から独立しなければいけない。

しかし、家から出るのはこわい。

この前にも後ろにも行きたくない理由があり前にも後ろにも行くべき理由もある。こういう状況が恐怖症という症状になることは、確かにあるはずです。

私たちは、なにかをこわいということを認めること自体が、しばしばこわいので、 家から出たり、両親から独立したりすることを「恐れていない振り」をします。

他人に対してそういった偽装をするだけならまだしも、自分に対しても本心を偽ろうとする。●●症というのはたいてい、その自分自身の本心をスルーしようとしたときに起こりがちです。

家を出て1人で生きることに強い不安があるのに、その心理を認めようとしないでがんばっていると、ふと気になっていたことが非常に気になり始める。たとえば、そこかしこにあるものはみんな、衛生的に問題があるんじゃないかとか、そういったことがらがです。