佐々木正悟のライフハック心理学

ビジネス書作家・佐々木正悟のブログです。ビジネス書作家のライフハックを中心とした生活ブログです

「自分らしくあること」の難しさ

「自分自身を生きること」、アイデンティティの問題には、2タイプの難しさがあります。

圧倒的なのは私たち一般人の「アイデンティティに飢えている」問題。

アイデンティティというのは残念ながら、自分1人だけで決めることができません。「私とはこういう人間なんだ!誰がなんと言おうと!」と言いたいところではありますが、誰1人それに同意してくれないケースでは、自己像を維持する負担で息切れして、社会全体に八つ当たりしたくなっていくものです。

タイトルが思い出せないのですが、みんなに「少尉様」とあがめられていた主人公が、たまたま1人で長期留守番することになってしまって、孤独から正気を保つのすら難しくなり、どうやって乗り切ったかというと屋敷中に鏡を置いて、軍服を着て「少尉様」になりきって乗り切ったのでした。

自分のアイデンティティなのに、他人の支持が必要なのです。夏目漱石の『坊ちゃん』にもそういうテーマが潜んでますね。

あまりに自分自身のアイデンティティ像と、他人のそれとの乖離がはげしい場合、それだけで犯罪に手を染めたくなることがあります。

アイデンティティを求めて犯罪に走るとき、多くの暗殺者はパーク・ディーツが言うように「アイデンティティを有り余るほどもっている人間、すなわち有名人に向かう。」

 

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そんなことで殺されたのでは「有名人」側もたまったものではありませんが、殺されるまで行かずとも「アイデンティティが有り余っている」パーソナリティには、異なる難しさがつきまといます。

 

安達祐実写真集「私生活」の撮影で初めて一緒に仕事をしたとき、桑島は、「安達祐実にはこうあってほしい」といったオーダーを一切しなかった。そのままの自分をただ淡々と撮る桑島を見て、「どんな自分でもいいんだ」と初めて感じられた。

 

news.yahoo.co.jp

 

何しろ安達祐実さんですからね。

ちょっと変わった教育方針のせいで小学校高学年まで家にテレビがなく、いまだにAKBのなんたるかがよくわかっていない私ですら、「レックスー!」と叫んでいる声をおぼえているほどのパーソナリティなので、「他人の中の私」にわずらわされないということ自体が難しいのでしょう。

「アイデンティティは自分1人では決められない」一方、アイデンティティを他人が勝手に決めてしまう、というのも困ります。いくら他人の中の「家なき子」のイメージが強かろうと、それは自分自身ではないのです。

理想だけを手軽に言うと、自分がしっくりくるアイデンティティを、他人も支持してくれるというのが良いわけです。

たったそれだけのことなのですが、この悩みがけっこう深くて、しかも広がっているように思います。