
フリーランス、40歳の壁――自由業者は、どうして40歳から仕事が減るのか?
- 作者: 竹熊健太郎
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2018/04/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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誤解のないようお断りしておきますが、私は本書をなにか「40歳の壁を乗り越える、もしくはそれに備える」為に読んだのではないです。通称「さるマン」以来の竹熊さんのファンで、こんな本が出れば当然、買って読んでしまうのです。
相変わらず大変堪能いたしました。福満先生とはまたちがったぶれることない一貫したネガティブ思考が素晴らしいと思います。どんなにいいことが起こったって、決してポジティブ志向なんかに転んだりしないぞ、という姿勢に感じ入るところがあります。
本書の解説をする気はありませんが、竹熊さんと言えばやはり私には「さるマン」であり、オプション的なものはともかく、連載ではほとんど読み、単行本もたいていは読んでいたと思います。他にも竹熊さんの作品はけっこう読んで、竹熊さんに関する解説書のようなものまで読んだことがあります。
「イヤボーンの法則」とか、今でも覚えていたりします。特に役立つ法則というのでもないですが、多くの法則を「バッチリ暗記」していたから、将来絵の描けない漫画家にもなれそうだと思いそうになったくらい、頭に血が上っていたこともありました。予備校生だったこともあります。
これがイヤボーンの法則に則ったベストセラーだと思います。そんなことを言ったら篠原先生に怒られるだろうか。
それにしても『40歳の壁』も相変わらず実話なのか脚色された赤裸々なのか、ちょっと判断に戸惑うようなものもあります。
私のマンションのドアホンを鳴らしてきたのです。自宅に案内したことはそれまでありませんでしたので、名刺の住所を見てやってきたのだと思います。
雪が降っていたので、私は彼女を部屋に導きました。それであんなことや、こんなことになってしまいました。
それはそうでしょう。この状況で自分より一回り以上も若い女性が部屋にやってきたら、誰でもとりあえずそうなってしまうでしょう!
このように、ファンならとても面白く読めます。それにしても実話だとはとても信じられないのは私がモテなすぎるからなのかな。こんなおそろしい話があったら私なら絶対自室にはあげません。後からフランケンシュタインみたいな男がやって来て身ぐるみはがされるに決まっているではないですか。
他にも消費者金融の話だとか、ドロボウを決意した話だとか、医療過誤めいたものに巻き込まれる話だとか、どうしてそうなるのか不可解なエピソードばかりです。あっという間に読めます。
ただ、心理的に落ち込んでいるときは、もしかすると読まない方がいいかもしれません。私はファン心理で読んでますから、話を真に受けずにすむのですが、この話をフリーランスとして真っ正直に読んでしまうくらいなら、読まない方がマシです。

サルでも描けるまんが教室 サルまん 21世紀愛蔵版 上 (コミックス単行本)
- 作者: 相原コージ,竹熊健太郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2017/08/25
- メディア: Kindle版
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