佐々木正悟のライフハック心理学

ビジネス書作家・佐々木正悟のブログです。ビジネス書作家のライフハックを中心とした生活ブログです

『いつも「時間がない」あなたに』は良書ですが

 

いつも「時間がない」あなたに: 欠乏の行動経済学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

いつも「時間がない」あなたに: 欠乏の行動経済学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

  • 作者: センディルムッライナタン,エルダーシャフィール,Sendhil Mullainathan,Eldar Shafir,大田直子
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2017/01/07
  • メディア: 単行本
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この本のいいところは「欠乏の心理」のせいで、ますます欠乏に陥るという心理的問題を、時間にもぴったり当てはまることを豊富な事例でもって示しているところです。

あまり良くないと思えるのは、その対比にあまりにもページ数が割かれすぎていて、どうすればいいのかについての記述はいかにも物足りないところです。

本書の問題は、実のところ「タスクシュート」で漏れなく解決できます。そう見えないのは残念ですが、漏れなく、です。

特に本書で強調されている大事な点は、時間が豊富にあっても、欠乏しても、どちらにしても時間をムダに使ってしまうという「問題」です。これを本書では「スラック」という用語で解説していますが、整理が行き届いていません。

スラックは一種の「余剰」です。時間が余剰にあると、ムダに使いがちです。お金持ちがよけいなものを買うように。これはわかりやすいでしょう。

しかし、スラックがあまりに不足していると、時間をムダにしてしまうのです。なぜなら「時間をうまく使う計画を立てる時間」がないせいです。

だからスラックは、ほどよくなければいけない。タスクシュートは、スラックがほどよい状態になるように調節できるツールです。

そのことを私はこの本で書いたのです。だから私にしてみれば、上の本でこれでもかと提起されている問題は、下の本で解決されているという意味で「対」になっているのです。

 

なぜ,仕事が予定どおりに終わらないのか??「時間ない病」の特効薬!タスクシュート時間術