佐々木正悟のライフハック心理学

ビジネス書作家・佐々木正悟のブログです。ビジネス書作家のライフハックを中心とした生活ブログです

人は権威に弱い。それも非常に弱い

 

服従の心理 (河出文庫)

服従の心理 (河出文庫)

 

この本は今、文庫で手に入ります。Kindle版も買えます。

時間があれば、一読する価値があります。

ミリグラムの電気ショック実験は有名ですが、実験全体でミリグラムは知られているよりも遙かに詳細まで調べています。

ミリグラムの実験動機としてソンミ村での米軍兵士による虐殺事件や、ナチスのユダヤ人虐殺のような大事件が念頭にあったのは確かでしょう。この実験が「アイヒマン実験」とも呼ばれていることからわかります。

この実験を通して明らかにしようとしていたのは、人間とはだいたいにおいて生来残酷なのか、それとも何か他の理由によって「非人道的なことを結局実行してしまう」のかということでした。

ここでよいニュースと悪いニュースがあります。

よいニュースの方は、人は一般に、残虐ではないということです。少なくとも「アイヒマン実験」で致命的な電気ショックを与えるに至った人のほとんどは「できればそうしたくなかった」し、いわゆる良心の強い葛藤がありました。

悪いニュースとしては、でも結局他人に電気ショックを与えてしまったということで、これも大半の人がこの実験ではそうしました。なぜやりたくもないのにそんなことをしたかといえば「命令されたから」です。

権威筋からの命令。

人間はこういうものに非常に弱いらしい。ミリグラムの実験したことで、あまり強調されないのですが、「権威筋」が二人いて、しかも二派に分かれると、電気ショックを与え続ける人はいなくなります。

権威同士の意見の不一致は、行動を完全に麻痺させたのが明らかだ。

続けろという命令に「便乗した」被験者は一人もいなかった。

個人の攻撃的な動機が、冷酷な権威の提供してくれた権威ある容認の尻馬に乗ったりする例は一つも見られなかった。

服従の心理 (河出文庫)

服従の心理 (河出文庫)