佐々木正悟のライフハック心理学

ビジネス書作家・佐々木正悟のブログです。ビジネス書作家のライフハックを中心とした生活ブログです

なぜ24時間では足りないのか?

母親たちは子どもを一か所に集め、日中は母親一頭だけを残して食事に出かけます。

残った一頭は子守役として子どもたちの安全を守ります。

授乳するため、母親たちは木の葉をたくさん食べ、栄養をつけなければなりませんが、子どもを連れていては広い範囲を歩き回ることが出来ません。

そのため、交代で子守役を務めながら、その他の母親は食事に専念できるよう、保育園を編み出したのです。

 

 これは人間の話ではありません。キリンの話なのです。

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まさにこれこそ、私たちの時間の使い方が今、難しくなっている理由のようです。

もともと哺乳類というのは、こういうふうに生きてきたのでしょう。原始的な共同社会であって、ここでは、個人生活というものがありません。

ライフハックの目的はけっこう旧式であり、『7つの習慣』がいまだにバイブルです。その目的は個人の立身出世であり、20世紀的か、一歩間違うと19世紀の「成功」が目指されています。

生活の「些末事」の時間を節約し(それにはかつて睡眠時間まで含まれました)個人的目標のために個人的に時間を使う。TOIECの得点のために一人で黙々と勉強する。

もしあなたが二〇〇万年前に東アフリカを歩き回ったとしたら、きっとお馴染みの群像に出くわしたことだろう。

心配そうに赤ん坊を抱いてあやす母親、泥まみれで遊ぶ屈託のない子供たち、社会の掟に苛立つ気難しい若者たち、くたびれ果て、そっとしておいてもらいたがる老人たち、 逞しさを誇示し、あたりに住む愛らしい娘の気を惹こうとする男たち、酸いも甘いも嚙み分けた、賢い女性の長老たち。

彼ら太古の人類も、愛し、遊び、固い友情を結び、地位と権力を求めて競い合った──ただし、それはチンパンジーやヒヒやゾウにしても同じだ。太古の人類に特別なところは何一つない。

 

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

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 この生き方なら、キリンと同じく、24時間で足りなくならないのです。哺乳類の典型的な生活時間(些末事)を、共同体で協力して(保育園)まかなうなら。