佐々木正悟のライフハック心理学

ビジネス書作家・佐々木正悟の公式ブログです。なるべくならお役立ち情報を出していきたいと思っています。

「もっと早く読んでおけば良かった本」というものはないはず

本に限った話ではありませんが、要するにこの発想は私たち現代人に、お決まりのそれこそちょっと「損くさい」発想だと思うのです。

私たちはなぜか経験というものを「蓄積」だと思いたがります。「財産」という言い方もします。比喩に過ぎないのですが、どこか本当にそうだと思おうとしている。

1年前なら一年間。10年前なら10年間。良い本を読んだ後の自分として生きられた時間が長かったはず、というのも、悪い感じではありません。

でもこの種の発想は私たちを苦しめるとまではいわないまでも、息苦しくさせます。「良い経験」を多くするためには、より多くの時間とお金が必要になるので、貧富の差というものがしみるのです。

それにどんな金持ちでも時間軸の最後は「死」なので、時間軸だけで考えれば考えるほど、人生には影が濃くなる気がします。

なにより時間が一直線に進むばかりで横の広がりがない。つまり現在がないのです。

「もっと早く読んでおけば良かった」という時、「いまそれを読み終わった意味」がどこにもありません。

いまさっき素晴らしい本を読み終えたばかりというのであれば、それをすぐに周囲の現実に活用できるタネが、いくらかありそうなものなのに、何より急いで「もっと早く読んでおけば良かった」などと、後悔のネタにしなくてもいいと思います。