佐々木正悟のライフハック心理学

ビジネス書作家・佐々木正悟の公式ブログです。なるべくならお役立ち情報を出していきたいと思っています。

どうしてもやる気がわかないときにチェックするべき考え方

「絶対に、重要な課題をきちんとこなし、周りの人に認めてもらわねば。そうでないと、私は嫌われ者になってしまう!」

→このようなとき、深刻な憂鬱、不安、パニックや自己嫌悪が生じる。

 

現実は厳しい でも幸せにはなれる

現実は厳しい でも幸せにはなれる

  • 作者: アルバート・エリス(Arbert Ellis),齊藤勇
  • 出版社/メーカー: 文響社
  • 発売日: 2018/08/31
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

 

 エリス博士はこの本の中で、他にも2つの「思い込み」があって、人生を暗いものにするのはだいたいこの3つの思い込みで説明できる、といいきります。

上の文章は「いろんなケースに当てはまるべく抽象化」されている上に翻訳と来ているので、なんだかしっくりこないように思えるかもしれません。でもほとんどの「やる気が出ない」をこれほど完全に説明できている文章は少ないです。

重要な課題、つまり仕事や資格試験などを「きちんとこなす」のは素晴らしいことですが、しかし、それが仮にまったくうまくいかなかったとしても、十分に真摯に取り組んだのであれば、たぶん好きな人にも大事な人にも「失敗が原因で相手にされなくなる」ということはまずありません。

これは、他人のことだと簡単に理解できるのですが、自分のことだととても理解できないという人が少なくないものです。

「周りの人に認めてもらう」のも大事ですが、「周りの人」が誰なのかは、なぜか具体的ではありません。すごく漠然としているのです。

その結果としての「深刻な憂鬱、不安、パニック」というのは大変な問題です。少なからぬ場合はうつ病を意味して、よくても適応障害であり、食欲不振、不眠、そして希死念慮となりかねないのです。

冒頭の文章に欠かせないキーワードが「絶対に」です。一見気楽に振る舞っているようでも、「なんとかなる」とつぶやいているようでも、「仕事だけが人生じゃない」と口にしていても、どこかで深刻に思い悩んでいて、「何が何でもこれだけは!」という譲れない一線があって、しかもそれがうまくいきそうにないときに「パニック」が起きるのです。

便宜上、と思われるでしょうが、ふたつの価値観を並行して意識したい。

  1. 自分の価値は絶対不変で変わらない。課題をうまくこなしてもそれ以上上げようがなく、失敗しても落ちることはない
  2. 相対的な価値は変化する。かけっこで1位になれば、2位よりは評価される。ただしこの評価は常に相対的で、分野ごとにきっちりと限定されている

これはきれい事でもなければ理想主義でもありません。むしろリアリズムだと思うのですが、どうでしょう?

仕事には真剣に取り組むべきです。かけっこと同じです。しかし仕事が完全にうまくいこうといくまいと、その評価はかけっこと同じなのです。

本質的にやる気が出なくなりかけているときは、上の1と2の価値を取り違えています。その結果が冒頭のエリス博士の引用のようになるわけです。

これは、シンプルな話なのです。