佐々木正悟のライフハック心理学

ビジネス書作家・佐々木正悟の公式ブログです。なるべくならお役立ち情報を出していきたいと思っています。

情報整理が得意な人の脳

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ウィスコンシンカード分類課題 という面白い研究があります。

トランプと似ていながら、やたらといろんな形が描かれたカラフルなカードを、被験者は分類させられます。

被験者は、どういう基準で分類すればいいのかわかりません

検査者は分類の規則を被験者に教えてくれないのです。

ただし、1回ごとのカード分類の正解・不正解は教えられます

たとえば最初は色で分類していると「正解」と言われます。

しばらくの間、分類規則は一定なのですが、とつぜん分類規則が変わるので、いつまでも「正しく」分類していると、あるタイミングから検査者が突然「不正解」というのです。

こうなったら、被験者はまた新しい分類規則(カードの中に書かれている形など)にしたがって分類し直さなければなりません。

 

という退屈と言えば退屈な課題から、興味深いことがわかります。この課題において、

新しい分類基準に変わったところから、課題を非常に困難に感じる被験者

が出現するのです。前頭前野に損傷を受けている被験者の場合、どうしても最初の分類基準に引きずられてしまい、新しい分類基準に従って分類していくのが困難なようなのです。

ようするに、新しい条件下で失敗になったり成功になったりする基準を、教えてもらえるわけではないので、自分で試行錯誤した結果、何が失敗で、何が正解なのかを覚えておいて、新しい分類基準を自ら見つけ出し、それも記憶する必要があります。

脳の一部を損傷している被験者にとって、それが難しいのです。

この課題はもちろん、前頭前野の損傷の意味をあぶり出すための課題ですが、私がこれを読んだときすぐひらめいたのが

Evernoteのノート整理を得意とする人と不得意とする人を分けているような課題だ

と感じたのです。

Evernoteのノートを分類するのも、何が正解で不正解かは、自分で決めるしかありません。教えてもらうようなものではないでしょう。

その分類基準はけっきょく、どう分類したらうまくいったか、あるいは失敗だったかを、記憶しておく必要があるはずです。

その種の記憶が弱いと、

今後は「アイデア」と「ネタ」を分けるようにする!

という自分の新しい分類基準を設けても、翌日にはそのことを忘れるので、うまく分類できなくなると考えられます。